あったらいいな、カシューナッツマスク
カシューナッツマスクはあったらいいけど、鼻が覆われていなかったりと、“マスク”としての機能はイマイチかもしれませんね。
さて、昨冬は粋なカシューナッツとの出会いが多い冬でした。
DARI-K TORISカシューナッツ
【生カシューの感想】
う~ん、よく分からない。
「よく分からない」という感想の時は、そのナッツがナッツ子には「刺さらなかった」ということを意味します。
カシューナッツに濃厚さを求めてしまうナッツ子にとっては、ちょいと淡泊すぎるお味でした。
だがしかし、この生カシューナッツには特筆すべき点がありました。
それは、ゴツゴツした表面がエモいということ。
上の写真からは分かりづらいですが、ナッツの表面から、加工者の方々が1個1個カシューナッツの渋皮を手作業で剥いたことが伝わります。
わたしもカンボジアで、カシューナッツ渋皮ムキムキ作業を経験させていただいたのですが、骨折り作業ったらありゃしないですよ。
キレイに剥けなかったら、そのカシューはボツになってしまうのです。
おまけに40度近い灼熱の下でしたので、ムキムキ作業はとにかくしんどいというイメージが。
それなのに、この作業に対する対価ってめちゃくちゃ低いのです。
資本主義社会の闇。
我々がナッツをボリボリ食べている裏で、そういう生産者さんたちの苦労があります。
この生カシューの表面を見て、改めて「一粒一粒感謝しながら食べないといかんなー」と思いました(ナッツ子、実は真面目です)。
【素焼きカシューの感想】
- 280g(70g×4袋)で¥2,180、の100g当たり約¥779という強気価格
- 1㎏で¥3,780、の100g当たり¥378という品質を考えたらお手頃どころの話ではない価格
ツンデレすぎて、トキがメキりましたわ。
価格設定に萌えたのは初めての経験ですよ。
こんな稀有な経験をさせてくれたDARI-Kカシューナッツよ、ありがとう。
また、このカシューナッツは、いわゆる「社会的意義性」も意識したような商品のようです。
【TROPISシリーズ】
「アグロフォレストリー」という言葉をご存じでしょうか。
Agroforestry=Agriculture(農業)+Forest(森)の造語で、農業を通して森を再生させていく持続可能な農作物の生産方法です。
Dari Kは、チョコレートメーカーではありますが、カカオ豆の栽培の指導、買取を行うだけでなく、カカオ豆以外の換金作物となるフルーツやナッツなどの混植を行う「アグロフォレストリー」を推奨してきました。
近年起こりつつある気候変動のリスクへの対応に加えて、農家の収入向上にもつながるからです。
それにも加えて、これらの作物は実は、直射日光が苦手なカカオの木を守っているシェードツリー。
真夏の暑さからカカオ豆を遮ってくれている、いわば私たちの大切な仲間なのです。「TROPIS」シリーズは、カカオ豆と同じインドネシアで収穫されたカシューナッツ、同じような環境下で採れるフルーツを使用したドライフルーツです。
Happy Spaceship カンボジア産カシューナッツ
2020年のBest Nuts of Award に選ばれたベナン産カシューナッツの販売元である、Happy Spaceshipさん。
初めてHappy Spaceshipさんのカンボジアカシューに投資しましたが、
やられたー(笑)
今まで出会ったカシューナッツの中で、史上最強説がまことしやかに囁かれています。
生と素焼きに投資しましたが、これは断然、生の方がおすすめです!!!
甘みの!クセが!すごい!(千鳥ノブさんに言ってほしい)
カシューナッツというより、ホワイトチョコ。
それぐらい甘くてクリーミー。
エイプリルフールに、「ホワイトチョコあげる~」とプレゼントして、後からネタばらししても、それが「実はカシューナッツである」という嘘だと信じてもらえなくて、何だかギスギスした変な空気を作り出してしまいそうです(回りくどい例えで申し訳ないです)。
エイプリルフールにホワイトチョコカシューナッツ詐欺で遊ぶのはやめておきましょう。
今回に限らず、カンボジア産カシューは総じて、素焼きより生のほうが美味しい気がします(現地だと、“raw(生)”ではなく“steamed(スチーム)”と表現されるのかな?)
天然そのもののほうが美味しいということは非常に素晴らしいことですよね。
カンボジア産カシューはもっとフューチャーされるべきだと思います。
カシューツリーモトマチ レモンペッパーカシュー
フレーバー系ナッツは普段は手を出さないのですが、これには流石に反応しちゃいました。
「レモン×ペッパー×カシューナッツ」
絶対に美味しいに決まってます。
このナッツはモトマチさんの、とあるスタッフさんが考案したメニューなのですが、つくづくこの人は、ナッツ界のキュリー夫人だな、と思います。
キュリー夫人が考案した、『カカオダット』というデーツをカカオコーティングした商品もシンプルに神でした。
Godでした。
話は戻って。
レモンの酸っぱさとと胡椒のピピり感、そして後から来るカシューのクリーミーな甘さ。
フレーバがナッツの味を打ち消してしまってる残念ケースも多いですが、これは各々の味がちゃんと残っています。
しかも、「魏・呉・蜀の三つ巴」みたいな感じではなく、お互いがお互いの良さを引き立たせている、素晴らしき三権分立が確立されています。
モンテスキューが生きていたら、「これが私の理想とする三権分立だーーーーーアメイジング!!!!!!」と雄たけび挙げること間違いなしです。
あ、彼はフランス人だからアメイジングとは言わないかもですね。
まあ、どうでもいいですね。